ヘルメットをかぶっていても危ない? オートバイのヘルメットはあごひもが重要という話

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チーフライター
Kakeru Moriyama

二輪車安全運転指導員として14年ほどの実績。主に安全運転講習会で多くの受講生の方にアドバイスをさせていただいた経験を元に記事を発信しています。

公開日:(更新)
ヘルメットのあごひもを締めるライダー

ヘルメットをかぶっていても、あごひもがゆるんでいては意味がない。事故では頭部損傷死者の約4割でヘルメットが脱落している。データで見る、あごひもの重要性を説明しよう。


オートバイに乗るとき、ヘルメットはマストアイテムだ。着用は法律で義務づけられている。ノーヘルで走っているライダーを見かけることは、あまりない。しかし、ヘルメットの「あごひも」については、どうだろう。 あごひもがゆるんでいるライダーは多い。外してしまっていることさえ、珍しくない。

「かぶっていれば問題ない」と考えるライダーも多いだろう。しかしあごひもがゆるんでいるとどうなるか、事故の統計にはっきりと表れている。

以下は、警察庁が二輪車乗車中の死者(令和3年〜令和7年合計)についてまとめた資料だ。 これを見ると、損傷主部位で最も多いのは 頭部の37.9% となっている。 さらに「ヘルメット着用あり」の頭部損傷死者についてみると、 事故時にヘルメットが「離脱」してしまったケースが、40%(約4割)もあることがわかる。

損傷主部別二輪車乗車中死者数

二輪車乗車中頭部損傷死者_ヘルメット着用あり_のヘルメット離脱の有無

出典: 警察庁「二輪車の安全利用の促進」

ヘルメットをかぶってはいても、脱げてしまったのでは、ライダーを守れない。でもあごひもをしっかりと締めていれば、もしかしたらリスクを下げることができたかもしれないのだ。

たしかに、ヘルメットのあごひもはちょっと邪魔かもしれない。夏は蒸れるし、汗で湿って気持ち悪い。首元が窮屈で、信号待ちでついゆるめたくなることもあるだろう。

しかしいずれも、ちょっと慣れさえすれば、気にならなくなる。安全と引き換えにするほどのことではない。

ヘルメットは、「着用+あごひも」でワンセット。

この機会に、あごひもの大切さを見直してみてはどうだろうか。

具体的なチェックポイントなどを、以下のモトカケレッスンで説明する。ぜひご覧いただきたい。

モトカケレッスン

公道を走行する際は法令などを遵守の上、以下の点を守り安全運転につとめてください。 

  • 走行前に車両の点検を実施し、異常がある場合は無理に走行することは控えてください。
  •  ヘルメット・プロテクターなどの安全装備や、防護効果の高いライディングウェアなど適切な装備を着用してください。
  •  発進前には必ず後方の安全確認を行ってください。また周囲に他の車両が走行している状況では、急な進路変更や加減速などリスクのある走行は控えてください。

ヘルメットをかぶるときには、あごひもをしっかりと締めることが大切だ。あらためて、おさらいしてみよう。

  1. あごひもを締める目安は「指一本分のすきま」を目安にしよう。
    ヘルメットのマニュアルどおりに、あごひもを金具に通したら、そこからキュッと締め上げる。「指一本分程度のすきま」 を目安にしよう。メーカーなどの説明では「指一〜二本分のすきま」と言われることもあるが、ここは万全を期して、ちょっとしっかり目に締めるのがおすすめだ。

    あごひもの締め具合
    写真左は指が数本入るくらいにゆるい例。これではいざというときに脱げてしまう。写真右は指一本が入るくらいに締めている例。これでも特に息苦しさは感じない。

  2. バックル式のあごひもは、ちゃんと締まっているかを再確認しよう。
    バックルを差し込むだけで装着できるあごひもは、とても便利だ。しかし、簡単に装着できる分、あごひもがゆるんでしまっても気づきにくい、というデメリットがある。
    最初はきちんと締めていても、何回も脱着しているうちに、ゆるんでくることもある。バックルを差し込んだら、すきまが指一本分程度かどうか、あらためて確認するようにしよう。

  3. ヘルメットのサイズを確認しよう。
    なかには、あえて大きめサイズのヘルメットを選ぶライダーもいるだろう。髪型の乱れが気になるとか、大きい方が通気性が良くなる、という意見もよく聞く。
    しかしサイズが大きすぎると、あごひもを締めても、大きなすきまができてしまうことがある。それではライダーの安全を守れない。どうしても、あごひものすきまができてしまうときには、ヘルメットのサイズを確認してみよう。


ヘルメットのあごひもをしっかりと締めることは、とりたてて話題にするほどでもない、些細な習慣だ。しかしその習慣が、場合によってはライダーを守ることになる。

思い当たる方は、この機会に再確認することをおすすめしたい。

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ライディングウェア・安全運転のよくある質問

ヘルメットをかぶっていれば、あごひもはゆるくても大丈夫ですか?

大丈夫とは言えない。ゆるんでいると事故の衝撃でヘルメットが脱げてしまう。脱げてしまえばライダーを守れない。ヘルメットは「着用+あごひも」でワンセットだ。

あごひもの重要性は、データにも表れているのですか?

表れている。警察庁の資料(令和3〜7年合計)では、ヘルメット着用ありの頭部損傷死者のうち、事故時にヘルメットが離脱したケースが40%(約4割)もある。

ブレーキが苦手な原因が操作以外にあるとしたら、何ですか?

目線の下がりすぎが原因かもしれない。緊張して縮こまると目線が下がり、視界が目の前だけになる。それがさらに緊張を生み、ブレーキが怖くなる悪循環に陥る。

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目線を上げると、ブレーキの何がよくなるのですか?

周囲がよく見えて安心感が生まれ、緊張がほぐれる。身体がリラックスして正確なブレーキ操作ができ、不意のブレーキにも落ち着いて対処できるようになる。

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普通に行っている発進の操作にも危険はあるのですか?

ある。発進の瞬間には、後ろからすり抜けてくる二輪車や見切り発車の四輪車などのリスクが潜む。慣れて後方確認を省くと、こうした危険を見落としやすい。

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発進時の後方確認には、安全確認のほかにどんな効果がありますか?

後続車への合図になる効果と、気持ちが切り替わる効果がある。振り返る動作で存在や発進意志を後続車に伝えられ、また漫然とした発進を防ぐ集中スイッチにもなる。

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走り出しの違和感は、オートバイの不調が原因ですか?

オートバイではなくライダー自身の準備不足が原因のこともある。エンジンと同じく、人にも「暖機」が必要だ。オートバイは体を動かして操るスポーツのようなものだからである。

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乗車前の準備運動は、どんなことをすればいいですか?

大げさなものは必要ない。首をゆっくり前後左右に傾けて緊張をほぐす、足首をゆっくり回してステップ操作に備える、アキレス腱を伸ばす、といった程度でよい。出発前のちょっとした時間で行える。

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